日本の物価・年収って世界と比べてみてどうなんだろう!?
日本はまだGDP3位っていうけれど、実際海外旅行行くと日本より物価が高い国が多い気がします。最近だと日本は物価安いと評判があり、ほかの海外の国から人気があります。
今回はデータを用いて、日本の物価・年収について世界と比較しました。
それについて解説していきます。
まずは、世界と比べる前に経済指標のGDPについて簡単に説明していきたいと思います。
目次
1.経済指標のGDPについて
GDP(国内総生産)ってどういう意味?
GDP(国内総生産)とは、簡単にいうとその国が稼いだお金ということになります。
よく説明されるのが、国内で一定期間の間に生産されたモノやサービスの付加価値の合計金額のことです。
国の人口が多い方が当然優位になります。
GDPの内訳は、『民需』と『政府支出』と『貿易収入』の合計になります。
民需がGDPの大半を占めております。
■民需・・・日本で生活する人々が日常的に行う「消費」と国内にある企業が行う「投資」の合計金額です。
■政府支出・・・政府が使ったお金である
■貿易収入・・・輸出額から輸入額を差し引いた収入
GDPには、更に2種類あります。
『名目GDP』と『実質GDP』です。
名目GDP・・・そのままの金額で算出したもの
実質GDP・・・名目GDPから物価の変動による影響を差し引いたもの
貨幣の価値も毎年変化するため、他の年のGDPと比較する時に、名目GDPのみでは、正確な成長率が分からいないのでその際に実質GDPが使われます。
例)パン屋の売り上げ
■1年目 1個100円のパンを1万個販売したとする。この場合の売り上げは100万円
1年目の名目GDP、実質GDPはいずれも100万円
■2年目 パンの価格が上昇し、1個120円で販売したとしよう。去年と同じ1万個販売できたとする。この場合、2年目の売上は120万円。
2年目の名目GDP 120万円 実質GDPは100万円
*実質GDP 100円×1万個=100万円となる
(100円は、物価上昇分の20円を除いた額)
このような形で名目GDPと実質GDPは計算されます。
ここからは、実際GDPのランキングを見ていきましょう。
2018年のIMF統計を参考にしております。こちらは名目GDPになります。
順位 | 国名 | 単位:百万US$ |
---|---|---|
1 | 米国 | 20,580,250 |
2 | 中国 | 13,368,073 |
3 | 日本 | 4,971,767 |
4 | ドイツ | 3,951,340 |
5 | イギリス | 2,828,833 |
6 | フランス | 2,780,152 |
7 | インド | 2,718,732 |
8 | イタリア | 2,075,856 |
9 | ブラジル | 1,867,818 |
10 | 韓国 | 1,720,489 |
こちらは、人口が多い国が当然上位に来る傾向があります。
名目GDPを人口で割った一人当たりの名目GDPの順位も見ていきましょう。
こちらは日本は26位となります。ルクセンブルクが1位で次にスイスがきております。
ヨーロッパの国の多くが上位にランクインしています。
順位 | 国名 | 単位:US$ |
---|---|---|
1 | ルクセンブルク | 115,536 |
2 | スイス | 83,162 |
3 | マカオ | 81,728 |
4 | ノルウェー | 81,550 |
5 | アイルランド | 78,335 |
6 | アイスランド | 74,515 |
7 | カタール | 70,379 |
8 | シンガポール | 64,579 |
9 | 米国 | 62,869 |
10 | デンマーク | 60,897 |
26 | 日本 | 39,304 |
物価の指標 ビックマック指標
経済指標で有名なビッグマック指標があります。そちらを見ていきましょう。
ビックマックは世界中で同一の品質で販売されているので、価格を比べると物価が安いのか高いのを比べる一つの指標になります。参照:世界のビッグマック価格ランキング 2020年
日本はなんと26位です。物価が安いことが伺えます。
物価が安いタイと比べても、ビックマックに関してはタイより安いような状況です。
1位のスイスはなんとビックマックが「712円」もします。
びっくりですね!!
次は、世界の年収を見ていきましょう。
世界の年収
こちらのランキングはWorld Data.infoを元に作成しております。全てのランキングはこちらからご覧いただけます。
*1ドル=108円で計算しております。
1位 |
モナコ |
2023万円 |
2位 |
リヒテンシュタイン |
1266万円 |
3位 |
バミューダ諸島 |
1154万円 |
4位 |
スイス |
908万円 |
5位 |
ノルウェー |
878万円 |
6位 |
マカオ |
851万円 |
7位 |
ルクセンブルク |
754万円 |
8位 |
アイスランド |
738万円 |
9位 |
アメリカ合衆国 |
683万円 |
10位 |
デンマーク |
654万円 |
11位 |
アイルランド |
649万円 |
12位 |
シンガポール |
639万円 |
13位 |
スウェーデン |
598万円 |
14位 |
オーストラリア |
578万円 |
15位 |
オランダ |
557万円 |
16位 |
香港 |
547万円 |
17位 |
オーストリア |
535万円 |
18位 |
フィンランド |
519万円 |
19位 |
ドイツ |
513万円 |
20位 |
ベルギー |
493万円 |
21位 |
カナダ |
487万円 |
22位 |
日本 |
449万円 |
23位 |
イギリス |
449万円 |
24位 |
フランス |
446万円 |
25位 |
アラブ首長国連邦 |
445万円 |
26位 |
イスラエル |
444万円 |
27位 |
ニュージーランド |
443万円 |
28位 |
イタリア |
364万円 |
29位 |
韓国 |
332万円 |
30位 |
スペイン |
320万円 |
日本は平均年収の449万の22位ですね。
決して世界に比べて高くないですね。また勤務時間は『働き方改革』とかで少しずつ改善されていますが、
また他国と比べて働く時間が長くて、休みが少ないといわれております。
1位モナコは凄いですね。平均年収が2,033万です。
バチカン市国に次いで、こちらは世界で2番目の小さい国ですね。
場所は南フランスの地中海に面する海辺にあります。
なんでこんなに年収が高いかというと、所得税が一切かからないタックスヘイブンの国であります。
そのためモナコ国外から、収入を得ている富裕者の多くがこの国にやってきております。
なので富裕層が多く住んでいるため、年収が高い状況となります。
1位~3位の国は、すべてタックスヘイブンの国になります。
29位の韓国の平均年収は日本より少ないですが、大企業は日本の大企業よりも年収が高いといわれてます。
続いては、年収が低い国を見ていきましょう。
1位 |
コンゴ民主共和国 |
52,920円 |
2位 |
マダカスカル |
55,080円 |
3位 |
アフガニスタン |
59,400円 |
4位 |
エチオピア |
85,320円 |
5位 |
カンボジア |
150,120円 |
6位 |
カメルーン |
155,520円 |
7位 |
パキスタン |
171,720円 |
8位 |
ケニア |
174,960円 |
9位 |
バングラデシュ |
189,000円 |
10位 |
シニア |
196,560円 |
如何でしょうか。年収が50,000円台って驚愕ですよね。
日本の年収449万が一生分の給料ってイメージになります。
1位のコンゴ民主共和国は、避難民の数は2年連続で世界第一で、2017年には合計170万の人々が家を捨てております。各地で紛争が絶えず起きております。こうした国は、働きたくても働けない現状があります。
弊社の会社の名前のFAIRというのも、働きたくても働けない人がいるなかで、働ける国は自由に選べるようにして少しでも公平にしたいという思いがあります。
こういった国に生まれて苦労している方にも、少しでもチャンスが与えられればと思っております。
まとめ
日本はまだ裕福で恵まれている国ですけど、こういった状況を考えると
今後GDPも色々な国に抜かれることが想像されます。
また更に日本は高齢化社会になるので、今後このままでは衰退していく可能性があります。
ここで少しでも若い外国人の人材が必要になってくると思います。
ただ日本は外国人雇用の政策でも韓国に遅れをとっている状況です。
韓国は今出生率が0.92で、1.42の日本より少ないです。
その分、日本よりも早く外国人雇用に対して国を挙げて取り組んでおります。
東南アジアの方は最近日本よりも韓国で働く傾向があります。
こういった問題は国の対策はもちろん、企業様もこういった状況を理解することが大事になってきます。
今こそこういった状況を打破するために外国人雇用について真剣に考える時期だと思います。
その中で少しでも私達が貢献出来ればと思っております。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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