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「最近コンビニとかで外国人の店員多いなー」
「日本に外国人増えてるけど大丈夫なのかな?」
「移民している外国人ってどれくらい日本にいるんだろう」
こんなことを思っている方ではないでしょうか?
そんなあなたのために今回も徹底的に日本の移民に関して調べたのでぜひ最後まで読んでいってください。
最初に少し私の自己紹介をすると
株式会社FAIRという外国人を専門に「人材紹介、警備業、建設業」をおこなっている会社の社長です。
なので日本の移民問題と現場を熟知している人間です。
そんな私だからわかる考察も織り交ぜてご説明出来ればと思います!
目次
日本の移民状況
まずは日本の移民状況から。
移民と言っても定義はあいまいで国際的にどこからが意味かは決まっていない。
長期の留学者を移民という国もあればそうでない国もある。
日本政府は永住権を持っている人を移民と呼んでいるらしい。
けれど一般的には旅行者以外の住民票を日本においている人を移民と呼ぶことが多いので今回は日本に住んでいる人全員を移民と呼ぶことにします。
ということで見やすいグラフから
http://www.moj.go.jp/content/001308162.pdf※令和1年6月の政府提供資料
日本に住んでいる外国人の数は年々増加傾向にあります。
特定技能という新しいVISAが始まって30万人ほど新たに外国人を受け入れようとしています。
今後さらに増えていくことは間違いないでしょう。
上の図は日本に住んでいる国籍別の外国人の数のグラフです。
中国、韓国、ベトナムで5割以上を占めていますね!
これから説明しますが中国、韓国人は永住権を持っている人が多いのが特徴ですね。
これは2世3世の方も含まれているのが多い理由です。
ベトナムに関しては技能実習生が急増していてここ最近で3位にランクインしている国です。
在留資格別で見てみると永住者の方が圧倒的に多いですね。
2番目に技能実習生が多いです。
技能実習生とは名ばかりで実際はブルーカラーの労働力不足を補うために制度になっています。
それほど日本の労働力が足りていないということでしょう。
都道府県別ではやはり東京都が一番多く
以外にも愛知県が2番目に多いです。
これは外国人受け入れを進めているトヨタ系の製造業があるからです。
後は次いで大阪、神奈川、埼玉、千葉
これらの地域で日本の半分を占めています。
これでざっくりと日本の移民状況は掴めましたね?
海外の移民状況とこれまでの歴史
ここからは海外と日本の移民状況を比べてみましょう!
まずはこちらのグラフから。
一時話題になったのが「日本が移民受け入れ世界4位に!」などと騒がれました。
確かに1年での受け入れ人数で見ると4位なのかもしれませんがこちらのグラフもみてください!
日本は人口の割合に対してはわずか2%しかいません。
人口ランキング世界10位の日本にしてはまだまだ受け入れは進んでいないでしょ。
メディアが数字を抜き取って誇張して報道するから正しい認識が国民に伝わらない。。。
これだからジャパンは。。。
世界のこれまでの移民政策の歴史
アメリカ
人口約3億2000万人。
移民約5000万人。
移民比率は約15.5%。
アメリカはもともと移民国家で先住民を追い出して移民によって作られた国。
最初はイギリスから始まりヨーロッパ全土から集まる。
労働力として黒人奴隷とされた人たちがアフリカから連れてこられる。
奴隷貿易が廃止され中国人の安い労働力を得ようと中国人を受け入れる。
現在はトランプ大統領に代わり移民の受け入れをかなり制限している。
ざっくり説明するとこんな感じ。だからアメリカには多くの人種の人が住んでいる。
ドイツ
人口約8300万人
移民約1300万人
移民比率約15.6%
ドイツは2015年から大量に難民を受け入れていろいろ物議をかもしている国です。
ドイツでも少子高齢化が進んでいて働き手を確保するために移民を多く受け入れています。
日本の先輩ともいうべき存在ですね。
メルケル主相が鉄道でシリアなどから移動している難民を見て受け入れに踏み切ったそうです。
素晴らしい。
ただ100万人近く一気に受け入れたためEU全体がざわめいて結局イギリスのEU脱退の引き金にもなってしまいました。
現在は人数を制限しています。
ただしドイツに住みためのポイント制などは確立されています。
また、ドイツ語を教える環境を整備されています。
シンガポール
人口約560万人
移民約260万人
移民比率約46%
シンガポールは日本よりも少子高齢化が急速に進んでいる国です。
出生率は1.19と日本の1.44よりも低いです。
だからこそ働き手不足解消と社会保障維持のために外国人の受け入れを進めてきました。
このことからも日本も同じように外国人の受け入れを行わないと老いぼれ老人国家になってしまいます。
ただしシンガポールではかなり厳しく受け入れる外国人を選別しています。
SパスとWPというカテゴリにわけて建設業や製造業はWPに高度な人材はSパスなど職種や業種よって人を判定します。
WPの中でも技能が高い人と低い人で判別します。
そして外国人を雇用すると税金が企業にかかります。
こうすることで自国の人を優先的に採用が進むようにしています。
また、技能が低い人ほど高い税金をかけられているので生産性を上げるため企業も必然的に技能が高い人を採用するし教育も行います。
ようするに国にとって有益な人に残ってもらい有益になりにくい人は残りにくい制度となっています。
倫理的に問題はありそうですが経済最優先のこの国には最適解なのかもしれません。
参考記事:http://libro.do-bunkyodai.ac.jp/research/pdf/treatises16/13-okamoto.pdf
スイス
スイスは移民割合が非常に高いがヨーロッパからの移民がほとんどなので日本の少子高齢化対策とは違うので割愛。
オーストラリア
人口約2500万人
移民約755万人
移民割合約30%
オーストラリアは移民受け入れに成功している国の一つである。
26年間経済を経済を成長させ続けて経済を伸ばした世界最長の称号を手に入れた。
その理由の一つは移民受け入れで人口を増やし続けたからだ。
もともとイギリスの植民地だったので白人が多く住んでいたが経済を伸ばすために移民を増やし続けた。
現在の移民システムの特徴はポイント制で…
というか日本以外全部きっちりしたポイント制だけど。
そのポイントの特徴で「若い」ということが高ポイントになるということだ。
例えば25歳から32歳までは30ポイントで44歳までは15ポイントと倍の点差がある。
また、業界、職種によって不足しているところは受け入れを増やしたりして需給のバランスをうまく保っている。
イメージとしてはきちんと移民政策を長期的に考えて成功させている国だ。
参考文献:https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/report/jrireview/pdf/11440.pdf
カナダ
人口約3700万人
移民約800万人
移民割合約21%
カナダは私自身が3年前に留学へ行っているので最も現状が分かる国です。
カナダは移民国家と呼ばれるほど移民が多く住んでいます。
多いのはインドと中国の方です。もちろん誰でも受け入れているわけではなくきちんとポイント制があります。
よくあるのが中国人の富裕層がカナダでVisaを取るために不動産を買います。
そうしてカナダとしても潤いWin Winとなるはずですがその不動産を貸し出す際の値段が高騰しすぎています。
人気の土地になりすぎて特にバンクーバーは土地の価格が高騰。
世界でも3番目の土地代の高い場所になってしました。
そうなるともともといた現地の人は住めなくなってしまい地方に移動する人が増えました。
そんな問題もありますが経済としては多様性を受け入れて経済を伸ばした国です。
国民もそれを理解しているので外国人に寛容です。
移民政策のメリットとデメリット
メリット
まずは移民政策のメリットから。
・経済が良くなる傾向がある
(アメリカ、オーストラリア、カナダなど移民の受け入れを成功させている国が発展してきた)
・少子高齢化社会を食い止める唯一の方法
(シングルマザーを支援とか出生率を上げる政策をよく語っているけどそんなんじゃ変わらないでしょ。先進国どこも同じ問題抱えてて解決策移民受け入れ一本しか見いだせてないんだから)
・多様性がもたらす新しい発見
(多様性なき発展はない by ジムロジャーズ 世界三大投資家の一人)
・日本企業がマーケットを世界に広げる足掛かりになる
(外貨を稼げて経済はなんぼ)
・教育に良い
(いろんな国籍の人と関わると視野が広がり結果良い教育になる)
・社会保障システムの崩壊を防ぐ
(移民が増えれば税収と社会保険料が増えて結果年金や医療費に充てることが出来る)
・単純にいろんな人種がいたほうが面白い
(これ一番大事)
こんなところがメリットかなと思います。
デメリット
逆にデメリット。
・治安悪化リスク
(職に就けない人が増えると犯罪率が上がる)
・不景気になったとき職を失い生活保護受給者が増えるリスク
(日本人は生活保護を受給する権利があるのに申請するのは20%-30%のみだが外国人の人はしっかりと調べて申請している。これは仕事柄そういう人に多く会ってきたからわかる)
・母国へ仕送りをされてしまうと日本でお金が回らなくなる。
(日本で稼いだお金を海外に出されてしまうと本来日本でお金が回るはずのものが海外に流れてしまう)
私が思う今後日本がとっていくべき政策
まず日本には中長期的な移民受け入れの展望が必要不可欠!
今は特定技能というブルーカラーの仕事が出来るように新しいVisaを新設したが付け焼刃感が否めない。
実際開始してもうまく機能しているように見えないしアナウンスの方法がカス過ぎてわかりづらい。
調べるこっちの身にもなってほしい。
そして移民受け入れ先進国ではほとんど採用されているポイント制になぜ日本はしないのか不思議でしょうがない。
言語レベル、税金を納めた額、業界職種によるポイント制を導入すれば日本が今求めている人材を選定して受け入れることが出来るし外国人も明確な目標が出来るからわかりやすい!
今の日本は入国管理局の気分次第なところが大きすぎる。
この際まだポイント制がないのだからオーストラリアの年齢による選別、シンガポールの外国人雇用税制の利用など
すでに成功している国から学んで取り入れていくべき。
そして一番大事なのは私たち自身が今の日本のやばさに気づいていないことだ。
政治家の人たちはバカじゃないので今の日本のやばさに気づいているしたぶんやるべきこともある程度見えている。
だけど国民がバカすぎてメディアの報道の仕方に踊らされて本当に必要な政策を取れていない。
なぜなら政治家を決めるのは国民で、そのバカに合わせた政策を取らないと自分が政治家でいられなくなるからだ。
だから国民一人一人がメディアの情報に踊らされるのではなく、
今はネットがあるのでいろんな角度から情報を取りにいって自分の意見を持って投票をする必要がある。
それが移民反対なら仕方がないことだけれど僕の意見は日本に移民は必ず必要だと思っている。
だから僕たちは海外の人材に仕事を紹介して日本の企業とマッチングからフォローまでしている。
今は自社で雇用できるように警備業と建設業を始めたところです。
今後も自分たちの取り組みが日本の役にひいては世界の架け橋になれるよう日々精進していきます!
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